筆の買取/湖筆を売っていただきました/神奈川県
買取品目 | 筆 |
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住所 | 神奈川県 |
買取方法 | 出張買取 |
書道道具買取専門の「すみのあと」です。神奈川県横浜市より筆(書道具)の買取のご案内です。神奈川県は関東地域に属し人口は東京に次ぎ静岡県、東京都、山梨県、千葉県に隣接しており30年以上硯、掛軸など書道具を中心に買取をしています当社も呼んでいただける地域でもあります。神奈川県は鎌倉の大仏に象徴されるように文化財も多く、海岸に隣接することから多くの観光客が訪れています。またこういった文化度の高い街では書道具だけでなく茶道、香道などに精通している方も多く、蒐集品を売却されたい方も多く買取業者もよく伺う地域でもあります。また神奈川県は明治維新以降舶来文化がこのまれてきた歴史があり筆も和筆より中国産の湖筆などが人気がある時代もありました。海外文化を好む神奈川県は古美術品も欧米好みのブロンズなどを所持されていることも多く土地柄を感じます。
そういった神奈川県から査定、買取の対象となりました筆があります。所持されていた方はお亡くなりになりご遺族との査定、買取となりました。大学で教鞭を務める傍ら書道をされていた書道家の方でした。硯、墨、筆、和紙はご自身の練習用でしたが水滴、文鎮、画仙紙、硯箱などの書道用品は贈答として多くの関係者から頂いた書道用品かと思います。書道家だけでなく大学での教員をされていればそれは多くの交遊関係があったと思われますし書道関係の贈答品が多いことも頷けます。國學院大學などは神奈川に近いですがそういったところでは多くの書道家がおり谷村憙齋(たにむらきさい)などは松本芳翠に師事した後国学院大宅で教鞭を執り書海社の理事長にまでなっております。そういった書道家は大変研究熱心で筆だけでも日本の筆、中国の筆などを何千本も所持されている方も多く売却する際には買取業者も大変時間がかかり悩まれることも多いと聞きます。また書道家は谷村憙齋だけでなく松本芳翠、今井凌雪など教育者の一面もあるため多くの筆を所持しておりどれが初心者用かどれが上級者用か熟知しております。
筆はそもそ紀元前の殷時代からその存在を認められており甲骨文の中に字があったことが考古学的に証明されております。その後出現した蒙恬将軍が軍事、政治の際に発明したと一般的には言われておりますが、これは後漢時代の蔡倫同様、和紙、筆の改良者として名が知られていたと考えるのが妥当です。蔡倫にしても蒙恬にしても突然和紙、筆を何もない状態から発明するとは考えにくくその原型が以前からあったと考えるのが当然であり現代風にいえばこの二人はプロデューサーを考えるのがいいかと思われます。この時代の筆を所持している書道家、コレクターにお会いしたことはありませんがもしあったらそれは高額査定となることでしょう。原型の筆として最古のものとしては紀元前5世紀頃の戦国時代の筆になり、湖南省から出土している長沙筆があります、この筆は軸が竹でできており毛は兎で作られており現在の筆と変わらない形式でもあります。中国ではその後蘇州湖筆が大変な人気を博し、書道家が中国に行った際には必ず湖筆を購入して帰ってきたほどです。それだけ80年代以降は数も増えますので現在でも目にすることが多い筆でもあります。
そういった歴史を踏まえた筆ですが売る際にはやはり材質が肝要となります。筆の筆管の素材としては竹製が最も多く他には金、銀、玉、紫檀、堆朱、翡翠、象牙、つげ、べっこう、漆などがあります。もちろん金ででてきていればそれがそのまま値打ちにつながりますので高額で売却することが可能となりますが筆の値打ちとしてはやはり誰が使っていたか?とか時代のある筆なのか?など様々な角度から査定したい気持ちもあります。筆の毛の材質に関してはやはり羊が人気がありますが他には馬、兎、山馬、狼、イタチ、鹿、猫などあらゆる動物の毛を試してみた感覚もあり非常に幅が広いです、変わったとことでは胎児の産毛を使用する筆もありますがこれは実用ではなく赤ちゃんが生まれた記念に製作された記念品としての側面が強いです。また筆の毛の内容としては馬や山馬は毛が硬く羊、狸は柔らかいのが特徴であり作品によりどういった書作品を揮毫するかで使い分けることがあるのかもしれません。
そういう意味では材質が金の筆が一番高く売れるということになってしまいますがそうでもなく高額買取される筆とはやはり材質にもよりますが近年では中国美術の台頭により筆の管の材質も脚光を浴びております。もっとも有名な材質としては堆朱、堆黒などがその最前線とされております。堆朱とは日本では俱梨とも呼ばれておりますが漆のうえに漆を何層も重ねて製作する、気の遠くなるような技法ですがその美術的価値は高く時代のある堆朱で製作された筆は金の値打ちを上回ることもあり高額で売ることが可能となります。他には陶器の材質も注目されております、明時代の五彩(赤、青、緑、黄、紫などが使用される絵付け)や青花(白磁に青の紋様がある絵付け)などで製作された管も高額買取が望めます。
そうはういっても筆に関してはなんとしても使いやすさが肝要であり、例えば毛が揃っているか、管と毛のバランスは良いか、毛の弾力性はあるか、などが筆選びのポイントになります。もちろん高額買取は難しいでしょうがもともとは使用するために購入する書道家の方が殆どですので大半の筆は高額買取する対象からはずれることになります。そういった意味では画像の筆は湖筆になりますが往時の書道家に大変人気のあった湖筆です。特に文化革命前後の湖筆はその希少さなどから需要も高く多くの書道家にとって手にいれておきたい筆でもあります。そういった特殊な湖筆を除くと基本的に筆の高額買取は難しい筆ですが内容の良さから現在の書道家も探し求めている筆になります。もちろん湖筆も日本で購入ができます。日本の多くの書道具店、栄豊斎、清雅堂、鳩居堂、宝研堂、翠祥堂、みなせ、似文斎などを巡ればどこかで必ず見かけることができます。そのため自分の探している湖筆を求めて日本中の書道具店を回るかたも存外いらっしゃいます。
今回御相談いただいた御遺族の方はこのような筆の背景をご存じなかったので説明させていただきました。筆に限らず硯、墨、和紙、半紙などは書道をする際のあくまで道具であることが多く、売却するには向いて無いことも多いです。特に筆は使用するために購入するので一度筆をおろした後では中古品となります。ふつうに新品で購入したほうが早い、という側面もあります。ですが熱心な書道家は筆を大量に所持していることも多くその理由は書作品によって握りの強さ、運筆の速さ、和紙の質によって様々な筆が必要だからです。そのような筆が数多くあれば売ることは可能になります。また時代のない筆でも熊野筆、湖筆などには作家作品もありそういった筆は高額買取が可能となります。筆に関しては基本的には一点で売ることはよほどの内容でない限り難しい面もあります。しかしながら筆は基本的には一定数購入するものですので数があれば買取も可能になります。ご遺族が遺された書道具を目の前にして売れるのか?それともあげていいものなのか?悩まれる方も多いと思います。特に湖筆は小さい物も多く御判断に悩まれることもあると思います。そのような時は専門の当社にご相談ください。当社は他にも遺品整理、終活、蒐集品の売却など幅広く対応しております。御自宅に眠っている価値の分からない書道がありましたらお電話でもメールでもお気軽にご相談ください。
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