今回は長野県軽井沢市にて、堆朱の筆の買取をさせていただきました。

軽井沢町と言えば、日本を代表する別荘地で、避暑地・観光地としてブランド化された地域です。

もともとは、日本に滞在する外国人の避暑地として栄えましたが、鉄道が開業したことで、日本人にも別荘地として広がり、政治家や財閥・華族・学者・文化人など、数々の著名人が別荘を構えました。

そのような歴史のある軽井沢町には、アンティークショップやギャラリーが数多く存在しています。

これらの店舗では、古美術品やアンティーク家具、工芸品などが展示・販売されており、多くの人々が古美術品を楽しむことができます。

また、軽井沢アートカレッジや軽井沢美術館など、美術に関するイベントや展示も開催されています。

そういった文化、歴史ある土地ですので買取によく呼んで頂ける地域でもあります。

そんな長野県軽井沢町で、今回買取させていただいたのは、堆朱の筆です。

筆は、言わずと知れた書道具で、基本的には消耗品です。しかし、美術的な価値を持っている筆については、高額買取の対象になります。

今回買取させていただいた、筆は堆朱という技法が使われている貴重なお品です。

堆朱とは、中国漆器を代表する漆芸技法のひとつです。

作るのに大変手間のかかる技法で、技術者の数も多くありません。

堆朱を作成する手順としては、まず、木地の上に何層にも漆を塗り重ねます。漆を塗っては乾かしてを繰り返すのですが、その回数は300〜500回にも及ぶといわれており、手間だけではなく、時間もかかるため、大量生産できるものではありません。

そして、塗り重ねた漆を彫刻刀で彫って文様を描くのですが、漆は大変固いため、彫るのには高い技術が必要とされています。

また、堆朱は、彩色技法の一つでもあり、彫刻や彩色を組み合わせた装飾技法です。

彫刻された模様や図案に、朱砂などの顔料を塗り、乾かしてから研磨することで、彩色部分が浮き出るようになります。この緻密な彫刻と彩色技法によって、堆朱は芸術的な美しさと独特の立体感を持っています。

日本では表面が朱色のものを「堆朱」、黒いものは「堆黒」、黄色いものを「堆黄」と呼びます。

中国では、黒漆の層に彫ったものを「剔黒」、朱漆の層のものを「剔紅」と呼びます。

堆朱の歴史は古く、唐時代（618年〜907年）から存在していると言われており、本格的に制作され始めたのは南宋時代（1127年〜1279年）ごろからのようです。

鎌倉・室町時代には、盛んに日本へ輸入され、そのうち国内でも作られるようになりました。

その技法は継承され、現代まで受け継がれているのです。

堆朱は高級品として中国では大変な人気があります。

数ある古代中国の芸術技法の中でも、特に美しさと技術的な高度さを持つ装飾技法で、その歴史の長さ、繊細な技術、美術品としての価値、そして文化遺産としての重要性から、堆朱は歴史的な価値が高く、多くの人々に愛されています。

筆の柄に使われることもありますが、皿や茶道具、盆などの漆器も多く作られています。

今回買取させていただいたお品は、清朝期に作られたお品で、古い時代の貴重なお品です。

丁寧に査定させていただき、120,000円での買取とさせていただきました。

お品の背景や価値などをご説明させていただき、ご納得頂いたうえで買取とさせていただきました。

書道具買取専門すみのあとでは、今回の堆朱の筆のような書道具の買取をおこなっています。

中国書画・仏教美術・工芸品など、は銀座古美術すみのあとで、買取を賜っており、幅広いジャンルの買取をさせていただいております。

特に今回のような中国の骨董品は、人気が高いこともあり、贋物が多く出回っています。

適正な査定には真贋を見極められるだけの審美眼が必須ですが、当店では、業界実績40年の確かな目利きで、お客様の大切なお品物を査定させていただいています。

豊富な経験値と知識を持った専門スタッフが、お売りいただくお品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、ご納得いただけるような買取金額を提示させていただいており、「すみのあとに相談して良かった！」と言っていただけるようなお取引を心がけていますので、安心してください。

無料査定は1点から受け付けております。

品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。

今回は長野県軽井沢町での買取となりましたが、全国どこでも無料で出張買取をおこなっていますので、まずはお問い合わせください。

お電話にてヒアリングさせていただいた後、訪問日時を調整させていただきます。

訪問当日は専門スタッフが丁寧に査定させていただき、金額にご納得いただけましたら、その場で現金でお支払いいたします。

また、出張買取以外にも、店頭買取はもちろん、宅配買取も受け付けています。

宅配される前に必ずお電話にて、宅配買取をご希望の旨をお伝えください。

ご自宅に古い書道具が眠っているという方は、ぜひ一度、銀座古美術すみのあとまで、ご相談ください。

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