書道本の買取/二玄社/書譜
買取品目 | 書籍、本、折手本、拓本 |
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住所 | 東京都世田谷区 |
買取方法 | 出張買取 |
書道道具買取専門の「すみのあと」です。書道書籍(書道本)の買取、査定のご案内です。画像にあります書道書籍は「唐孫過程」(二玄社)です。孫過程は唐時代の書家です。書道家にとって中国の文人、書家は手本となる作家が多く、漢字系の書道家に特に崇拝されております。書聖といわれた王義之を筆頭にその息子の王献之、唐の三大家である虞世南、欧陽詢、猪遂良から顔真卿、宋時代の四大家(黄庭堅、米フツ、蘇軾、蔡襄)など各時代に書の英雄がおります。特に唐時代は時の皇帝である太宗が王義之の書を大変愛好し書に明るい人物、能書家を政治定期にも珍重するようになります。書がうまい人が政治家になれる、という一見不合理な話にも聞こえますが当時政治手段として使用されていた紙、筆は皇帝の言霊を伝える唯一の手段でもあったためそれを美しく、流麗な文章、文体で伝えることとは皇帝の威信にも大きく作用していたのではないでしょうか。だからこそ硯、墨、筆、和紙という文房四宝は中国人にとって文字通り「宝」でもあったわけです。またその影響がやはり日本にも伝播し青山杉雨、西川寧ら謙慎書道会の書道家も中国書道を広めていたと思われます。
そのような中国書道の中でも唐時代は隆盛を見せており三大家に加え孫過程もまた日本でも大変な人気を博しました。表題の「書論」は書道の運筆に関した書道論で現物は国立故宮博物館に所蔵されております。往時の書道家は書道仲間で中国に書道の勉強をしにいき現代中国書道家と交流し博物館で書道作品を鑑賞して夜は仲間同士で歓談していた方が多かったようです。うらやましい限りの旅行ですが現在はそういった話も聞かなくなりました、隔世の感がありますね。
さて「書譜」は行数がたりないところがあり、最初からないのか欠品なのか現在でも議論されております。啓功は全体のバランスのためにあえて不足させていた、という見解をとっておりそれに日本の書道家が反論するなど熱い議論が交わされてきました。現代中国書道家も孫過程の書譜には大変影響されており行数についても全体のバランス、リズムなど総合的に解釈、評価されております。
また二玄社もこの書譜を原寸大でカラー印刷しているため他の書道本に比べて大変手間がかかっており、書籍のの中では高額な部類に入ります。しかしながらそれだけ多くの手間をかけて制作された二玄社の書籍は現在も書道家、書道愛好家たちにとって垂涎の作品でもあります。買取の業界でも二玄社関係は高値で取引されております。それは単純にもともと高かったからではなく当時の二玄社が「書道、美術部門」という専門の部署があったためそれだけ書道に注視、研究する情熱があったからでしょう。二玄社は他にも自動車専門雑誌「カーグラフィック」もありますがこれもまた一部の自動車マニアには大変高い評価を得ております。
今回ご相談いただいたご遺族の方は書道書籍(書道本)の背景をご存じなかったので説明させていただきました。書道の書籍(書道本)は時代の若いものから江戸期の和本まで幅広く存在しており一見しただけではどれが価値があってどの本が価値がないのか大変わかりづらいものです。当社は書道具専門として多くの書道の書籍を査定、買取してきた実績があります。ご自宅に眠っている価値のわからない書道具がありましたらお電話でもメールでもラインでもお気軽にご相談ください。
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さい)