2020.04.25
【経歴】
昭和14年生まれ・埼玉県出身
松井如流に師事
昭和56年サロンドートンヌ展入選
香葉書道会主催
産経国際書会運営委員
【すみのあとスタッフより】
遠藤様、何度も訪問させていただき誠にありがとうございました。また、貴重な書道具をご売却いただきまして、厚く御礼申し上げます。現役の書道家である遠藤先生から書道に関するお話も聞かせていただき、大変勉強になりました。及ばずながら価値ある書道具を次世代に伝えるよう、一層努力させていただきます。
書道具は大変種類が多く、価値を判断することが難しいジャンルでもあります。
銀座古美術すみのあとは東京美術倶楽部の交換会に所属している古美術商であるため、
リサイクルショップと違って高価な印材の価値を見極めることができます。
また、創業40年の実績があるため、多くの顧客、業者と精通しており、国内・国外のオークションでの販売実績もあります。
そのため、販売ルートも非常に多く、高価買取が可能です。
ご自宅に眠っている価値のわからない印材がありましたらお気軽にご相談ください。
【経歴】
昭和14年生まれ・埼玉県出身
松井如流に師事
昭和56年サロンドートンヌ展入選
香葉書道会主催
産経国際書会運営委員
【すみのあとスタッフより】
遠藤様、何度も訪問させていただき誠にありがとうございました。また、貴重な書道具をご売却いただきまして、厚く御礼申し上げます。現役の書道家である遠藤先生から書道に関するお話も聞かせていただき、大変勉強になりました。及ばずながら価値ある書道具を次世代に伝えるよう、一層努力させていただきます。
印材は書道家、篆刻家にとって自身の落款を預ける大切な伴侶ともいえる書道具です。現在は印鑑がそれに該当し書類、郵便物の受け取りなど様々な局面で使用されており書道をしない人にも馴染み深いものでもあります。ここでは印材の売却のポイントについて説明します。
印材は書道家、篆刻家が墨を擦り書を揮毫し最後の画竜点睛として落款を押す際に使う最も大事な書道具のひとつで材料は石です。また印材はかつての中国では所持する印材によって身分を示していた歴史もあります。卑弥呼に送られた漢委奴国王印は臣下として金印が贈られた歴史もあります。現在の中国の政治家でも田黄を始めとした印材を好んでいる方が多い点も頷けます。
私も書道家のお宅にお邪魔する際に印材は注意深く拝見します。なぜなら印材は作家の名前が入っている時とそうでないときでは大きく評価が変わるからです。
印材は手のひらサイズの大きさに篆刻家が製作する芸術品でもあります。小さいからこそその限られた大きさの中で刻る(いる)文字はその作家の腕の見せ所でもあります。そのような作品は美術品として高価査定が期待できます。また著明な作家であればあるほど査定額もあがります。
そのような背景が印材にはありますが材質も重要なポイントになります。印材は田黄、鶏血、芙蓉石、寿山石など多様に存在しており時代が古い物は特に高価買取が期待でき象牙、翡翠、水牛などもともとの値打ちで取引される印材もあります。
このように印材は見どころが多い書道具ですが一点一点が小さく作家の名前などが素人目には判断が難しい物でもあります。また篆刻の作家も山田正平、小林斗アンなど著名な作家もいますがそれ以外の作家でも十分評価の対象になりますがそこまで把握している業者はなかなかいません。それは骨董品古美術品に比して篆刻家はそこまでメジャーではないのも理由の一つといえます。
書道具買取専門すみのあとでは長年印材の取引をしてきた実績があります。また印材は材質、作家により値段の変動が激しく共箱などの鑑定箱も少ないので熟練した人間でないと適性な査定が難しい面があります。印材と始めとした書道具の査定なら専門のすみのあとにお任せください。またご自宅に眠っている価値の分からない書道具がございましたらお電話でもメール、でもお気軽にご相談ください。
業者によって変わりますので事前に問い合わせましょう。
やはり田黄、鶏血石など高価な石が高く評価されます。しかしながら印材に限らず高価な骨董品、美術品は贋物も多く、見分けが困難ですので専門業者に鑑定してもらいましょう。
印材は書道家、篆刻家が自身の落款を刻る(いる)ために使われますので殆どが落款が入っております、使用済みですが石自体に価値がある場合もあります。あきらめずに査定してもらいましょう。
印材に関してはまず「古そう」である、という点も大事です。印材は練習用の安価な印材から清時代に高価な石で製作された印材まで様々です、専門業者に鑑定してもらいましょう。
現在印章、判子など様々な呼び方をされる印鑑ですがその大本である印材の歴史、成り立ちにおいてはあまり知られてません、ここでは印材の歴史を紹介します。
古代メソポタミア(紀元前5000年頃)では粘土板に使われたのが始まりとされております。その後円筒形の印章が使われるようになります。中国では紀元前3000年頃から存在しその後漢魏六朝時代にかけて製作された古印は多くの美術館で鑑賞することができます。この頃に卑弥呼に送られた漢委奴国王という金印もあります。当時は押印をする文化が日本にはなかったので記念として贈与されたものではないかと思われます。また古印は金だけでなく銀印、銅印、玉印や動物の牙などを使用したものもあります。
隋から唐時代にかけて紙に捺印することが一般的になり様々な印材が発生します。
現在使われている「石」を材料とした印材はが使われ始めたのは元時代以降となりそこまで歴史も古くはなく、文献上では王元章が大理石の一種である花乳石を印材に転用したことが始まりとされています。
その後明時代から現代にかけて多くの文人に愛された印材は凍石が多く流行します、恐らく刻みやすい軟質の石だったことも理由の一つと思えます。
その後は福建省を中心に寿山石、芙蓉石が人気を博し、浙江省の昌化、青田も多くの文人に愛されました。そしてその地域で中国の殆どの印材が採れます。また印材の数が増えるにつれて田黄の重厚な造りや鶏血石の赤みなどが人気を博し印材は美術品として評価されるようになります。
日本では先ほど申し上げた漢委奴国王が最古の印材とされていますが実用としては8世紀以降大宝律令の制定と共に始まった官印からになります。国体が整ってきてから官僚、政治家に使われることが文房四宝が始まる、という点では紙、墨も似た面があります。その後室町期以降織田信長、豊臣秀吉らに印材は愛好され武家社会でも署名として印章が使われるようになります。
江戸時代には政治家だけでなく私人にも印材が使用されるになり印鑑帳が作られ一般人にとって印材は自身の証明をする大切な財産になります。多くの文人、画家達にとってそれは同様で自身の芸術作品を作るために様々な印材が用いられます。篆刻家は江戸期から存在しており、石川丈山、本阿弥光悦らも作成はしていたようです。われわれが目にできる篆刻家は昭和以降であり河井セン蘆、梅舒適、松丸東魚、中村蘭台、山田正平、書道の実力者でもあった西川寧など数多くいます。
印材はその後大量消費社会になるにつれて判子として多くの人が日常的に使用するようになります。しかし「石印材」は書道の世界でしかお目にかかることができませんが中国と日本で発展してきた歴史的文化でもあります。また石印材はその小さな一面に彫刻、作家の名前、石の内容などすべてが作品として顕現しており小宇宙的な広がりを持つ芸術品でもあります。
印材は古来より所持する人の身分により金、銀、玉など変わってきます。現在の中国の政治家でも同様の現象が見られ中国の要人は印材を好みます、ここではそういった印材の種類を紹介します。
金、銀、銅、玉、琥珀、牙(象牙、鯨、イッカク、マンモスなど)
石:寿山石、青田石、芙蓉石、巴林石、昌化石、水晶、瑪瑙など
植物:黒檀、紫檀、柘植、竹など
寿山:福建省において産出される。印材の代名詞とも言えるくらい有名。
青田:福建省の北に位置。資料が少なく産石の様子もよくわかっていません。
昌化:浙江省に昌化鶏血石の産地があります。石印材の産地は中国で上記3地域で占められています。
白芙蓉:石色は象牙白から微青白です。比重が重く手に持つと重量感があります。
田黄:石印材の王者といわれます。石色は淡黄から濃黄までりますが全体に淡い黄色がかっているものが多いです。
鶏血:紅斑の紋様が美しく田黄と並び称されており名石として名高いです。
田白:田黄と同じ産地ですが石色は黄色がかすかに入った白色です。
田黒:全体に黒みがかった潤沢な石です。
魚脳凍:石色は微青白色で古来より印材中の名品といわれております。
天蘭凍:石色は青藍~黄藍です。
広東緑:石色は濃緑から黄褐色です。
他には仙草凍、抗頭白、抗頭青、梅花紅、水晶凍、白高山、乾隆凍石、寿山平頭石、大和青田、西蔵彩凍石、血紅、瑪瑙紅、白高山凍、多色高山凍、馬肉紅、黄芙蓉、紅芙蓉、半祖、月尾紫、老嶺、老嶺凍などがあります。